

日本漢方協会 副会長 三上正利
保険の煎薬
生薬と生薬を計量混合する漢方煎じ薬が、自家製剤加算の湯剤(以下湯液加算)として取り扱われてきた。その加算は1日分でも、14日分でも、芍薬甘草湯の2味であっても、帰調血飲第一加減の21味であっても同額であり、漢方煎薬の保険調剤の手間の評価がなされていないことが指摘されてきていた。
同じようなに、1包化加算(朝昼夕分3の薬と朝夕分2のように服用時刻の異なる剤を、服用時刻ごとに分包する)でも、投与日数の考慮がされていないと指摘されてきていた。
今回の改正で、一包化加算には投与日数が考慮された。湯液加算は500円から750円にアップした。薬価を始めとし値下げが多かった中でのアップは、実際にかかる労力を評価してのこととされている。
しかし、湯液加算については1調剤につく加算であって、薬味数や日数には関係していない。これも漢方煎薬の調剤が量的に少なく、検討対象となっていないのではないかと想像される。
一方、今回の改正では、一部の薬品を除いて、長期投与が認められるようになった。漢方薬は14日以内の投与だったが、今回から30日などの投薬ができるようになった。このことは投与日数に関係のない湯液加算には非常な仕打ちとなって現れてきた。つまり実質の減額となってしまった。
湯液加算の例
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投与日数 |
改定前 |
改定後 |
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14 日分 |
500円 |
750円 |
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28 日分 |
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750円 |
添付文書の改定
平成11年8月12日の厚生省医薬安全局長通知「一般用医薬品添付文書の記載要項」がだされ、その実施が今年の4月となっています。日本薬剤師会の「薬局製剤・漢方委員会」(日本漢方協会から佐藤至朗常務理事と三上副会長が委員になっている)では、薬局製剤の添付文書を局長通知に準拠するため作業をしてきました。漢方薬の「使用上の注意」の改定に当り、製薬会社の団体である「日本漢方生薬製剤協会(略称は当協会と同じ日漢協としている)の一般用製剤委員会に歩調をあわせて準備してきました。作業中にも「注意事項の変更について」という安全課長の通知が何度も有り、作業はその都度、やり直さなければならない状況で、どの時点で作業のエンドとしたらよいのかがもんだいでした。つい先だっても芍薬甘草湯の変更があったばかしです。日薬ではここまでで、添付文書の改定として出版することにしました。