

食品と医薬品の谷間
民間療法が本来自分たちの身の回りに有る物で対処してきました。
使われる物の入手先は
漢方を扱い薬局薬店 カンゾウなど
一般薬局 ミョウバンなど
八百屋 ダイコンなど
園芸店 キダチアロエなど
その他の店 コンブ たまご タバコなど
自分で採取 アオキの葉 生のどくだみ ユキノシタなど
と多方面にわたっています。法律的には「口からはいるものは 食品か医薬品のどちらかであること」としています。そこで行政としては医薬品と食品の区別が必要となり昭和46年に、「無承認無許可医薬品の指導取締りについて」という通知を出しています(46通知と呼ばれています)。その後、食生活の多様化、国民の健康に対する関心の高まり、国民の医薬品や食品に対する意識の変化が見られることや、保健機能食品の創設、未経験物質の輸入品目の増大などに伴い、それにみ合った改正が平成13年4月1日に行われました。
この通達の目的は以下の4つの防止となっています。
@ 効果があると信じた事により 治療の機会を失う恐れがある
A 不良品 偽物
B 医薬品の信用を落とす
C 特別の物(高貴なもの)特別の加工をしたとして 一般消費者に不当な経済的負
担を強いる
その通知の内容は、成分本質・形状・表示の3つの要素からなっています。
@成分本質
経口摂取される物から、明らかに食品である物を除いた全ての物を、「医薬品リスト」と「非医薬品リスト」に分けて例示しています。未決定の物の使用に対処するために、およそ1年ごとの見直しを明記しています。
例−オウゴンは医薬品 その植物であるコガネバナの葉と茎は食品
オオヤモリの内臓を除いたゴウカイは医薬品。ヤモリ全体は食品。
A形状
今までは、食品では、消費者に医薬品と誤認させるような形状は避けるべきとしてきましたが、今回の改正でアンプル以外は良しとなりました。
B表示
食品では、医薬品的な効能効果を表示したり、暗示してはならないとなっています。
用法用量については、食品では調理の目的の用法用量のみができます。
ただし、保健機能食品では特定保健用食品と栄養機能食品との差は有りますが摂取の
時期・間隔・量について医薬品の表示とは異なるものと判断することとしています。(それであっても「食前」「食後」などの表現は医薬品的表現とみなされます。)
通知と民間薬
昭和46年の通知の後、昭和53年にスモン判決が下り、国の責任が問われました。それ以降医薬品の承認が厳しくなり、局方品でも承認が必要となってしまいました。
民間薬を医薬品として、承認を受けるためには、新薬としての試験が必要となってしまった訳です。
46通知と医薬品承認のことで、民間薬を医薬品として流通させることが困難になっています。厳密に判断すれば、薬局に効能効果を期待して消費者が求めてきたときは医薬品と判定され「無承認無許可医薬品」となつてしまう可能性もあります。現在の流通は「局方医薬品承認の手引」(民間作成)に記載されているものと、製造承認を正式に受けた物と、効能効果・用法用量の記載義務がなく製品規格だけで承認を取っている「医薬品原料」「調剤用生薬」が医薬品として流通しています。「医薬品原料」は製造業者、「調剤原料」は薬局のみの扱いになります。通知で食品リストに揚げられているものは、効能効果の表示ができない、「食品」としての流通となりますので販売には誤解を受けないようにする必要があります。
5月の特別講座「漢方と民間薬」の補足を書かせていただきました。