

インターネットによる直接輸入された健康食品の事故が報道されています。外国旅行のおみやげや直接個人輸入については、日本漢方協会でも何度も取り上げてきました。日本漢方協会の学術大会では国民生活センターの板倉先生の海外みやげ品の砒素や水銀含有の発表、医事新報の牛黄清心丸服用患者の髪の毛中の砒素水銀測定(死因には関係なかった)のニュースなどです。
ダイエットに関係するものは、個人輸入でアメリカでの甲状腺ホルモン・エフェドリンなど覚醒剤類似物質の新聞報道、それに対しての中国が麻黄の輸出規制をしてきたこと(表向きは環境保護)をお知らせしてきました。
今回の中国製品に関しては、平成12年12月の医薬品安全局の「繊之素カプセルに甲状腺ホルモン」の通知を掲載していました。一年半前に警告が出ていて事件にまでなってしまったことも、問題としなくてはいけないと思います。国会でも個人輸入の未承認医薬品は2度取り上げられましたが、具体的な方策は示すことができていません。
消費者の反応は中国産の野菜の残留農薬の事件もからんで、中成薬から漢方までにも及びそうな状況です。輸入元が正式に承認を得ているものにはこのような心配がないことを明確にしなくてはいけないと思います。
消費者に
@責任の有る店舗から購入
A通信販売では製品の責任者が明確か
Bクーリングオフができる旨明記されているか
C医薬品の通信販売の場合には、表示と添付文書をカタログに入れることになっている
D入手しても成分が不明確なものは服用しない (辞書で調べる・ 主材料とか等と書いてあるものは他に何かが入っている)
次に厚労省のホームページを掲載します。
文書スタイル・下線や四角の囲いは手を加えてあります
平成14年7月23日
医薬局 監視指導・麻薬対策課江野(2762)
食品保健部 新開発食品保健対策室森田(2458)
7月23日午後5時現在、都道府県等から報告を受けた健康被害事例
T 御芝堂減肥こう雲(おんしどうげんぴこうのう)せん之素こう嚢(せんのもとこうのう)
注:「御芝堂減肥こう嚢(おんしどうげんぴこうのう)注」、「せん之素こう嚢(せんのもとこうのう)注」の両方を服用していた場合は、「御芝堂減肥こう嚢(おんしどうげんぴこうのう)」で計上している。
注)せん:糸千(いとへんに千) こう:月交(にくづきに交)
(1)「御芝堂減肥こう嚢(おんしどうげんぴこうの う)」合計事例114人
1肝機能障害事例72人
うち69人が女性。死亡1人(東京)、36人が 入院。
2甲状腺障害事例11人
うち11人が女性。1人が入院。
3詳細不明31人
うち27人が女性。1人が入院。
(2)「せん之素こう嚢(せんのもとこうのう」合計事例107人
1肝機能障害事例58人
うち56人が女性。
死亡2人(岩手、埼玉)、40人が入院。
2甲状腺障害事例11人
うち11人が女性。
3詳細不明38人
うち35人が女性。5人が入院。
(3)「茶素減肥(ちゃそげんぴ)」合計事例5人
1肝機能障害事例5人
うち4人が女性。4人が入院。
○3製品によるこれまでに報告された健康被害は 226人、うち死者が3人となっている。
213人が女性。87人が入院。
U その他の未承認医薬品
(1)「思てぃ消はん健美素(してぃしょうはんけんびそ)注(スティング、SITING)」合計事例4人
注)てぃ:女亭(おんなへんに亭) はん:月半(にくづきに半)
(2)「美麗痩身(びれいそうしん)」
合計事例2人
(3)「チャレンジフォーティワン(Challengeforty
one)」合計事例2人
(4)「オロチンチャス(茶素こう嚢(ちゃそこう のう))」合計事例12人
(5)「COMET」合計事例1人
(6)「千百潤痩身(せんひゃくじゅんそうしん)」 合計事例1人
(7)「ハイパータイト」合計事例10人
(8)「えんさんふぇんふるらみん注」
合計事例 2人 注)
○Iの製品以外の未承認医薬品によるこれまでに報告された健康被害は34人
V 健康食品
(1)華北痩美(かほくせいび)事例合計3人
ア肝機能障害例2人
うち2人が女性。2人が入院。
イ甲状腺障害事例1人
うち1人が女性。1人が入院。
(2) 蜀宝(しょくほう) 事例合計1人
ア肝機能障害例1人
うち1人が女性。1人が通院。
(3)繊之素膠丸(せんのもとこうがん)
事例合計1人
ア肝機能障害例1人
うち1人が女性。死亡1人(京都)。
(4)上記(1)〜(3)以外の健康食品の健康被害事例は、以下。事例合計21人
ア肝機能障害例9人
うち8人が女性。4人が入院。
イ甲状腺障害事例3人
うち3人が女性。入院者0。
ウその他9人
うち8人が女性。入院者0。
W 総計
これまでに報告のあった健康被害事例は286人、うち死者が4人となっている。
二年前の通知
個人輸入した健康食品と称する未承認医薬品の服用後に発生した健康被害事例について
1.複数の医療機関から、中国から個人輸入した健康食品と称する未承認医薬品の服用後に発生した健康被害について、以下のような情報提供があった(9月1例、12月5例)。
(概要)
・30〜60代の女性6名が、痩身の目的で、中国から個人輸入した健康食品と称する未承認医薬品(製品名:せん之素こう嚢(せんのもとこうのう)、発売元:広東恵州市恵宝医薬保健品有限公司)を服用した。注)せん:いとへんに千、こう:にくづきに交
・服用後およそ半月から2ヶ月の間に、頻脈、動悸、暑がり感、手指のふるえなどの症状が現れ、臨 床検査をした結果、甲状腺機能亢進症が疑われた。
・国立医薬品食品衛生研究所の分析結果から、本製 品には甲状腺末が含まれていることが明らかと なった。
2.当該製品を服用している方は、甲状腺機能亢進症を発現するおそれがあるので、すぐに服用を中止し、医師の診察を受ける必要がある。
3.このような事例を踏まえ、医薬品等の安易な個人輸入に対して、改めて注意を喚起するものである。
4.個人輸入と称した場合でも、その形態によっては、無許可販売等の薬事法違反のおそれがあり、各都道府県に対し、この事例を通報し、監視指導を行うよう要請した。
医薬安全局監視指導課津田(2763)
安全対策課倉持(2750)