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日漢協通信15年10月号より

       日本漢方協会 副会長  三上正利

                                     

湯剤の調剤と日薬グランドデザイン

 平成5年に厚生省(現厚生労働省)は「薬局業務運営ガイドライン」を発表た。医薬分業の急速な進展に、薬事法の実働を合わせるためと、行政を公平に行うのが目的であった。
 薬局の業務は「調剤を行うところ、合わせて医薬品の販売を・・・」となっているので、保険調剤がほとんどを占めいてる以上、すべての薬局が「名称も薬局とし」「保険薬局」であることを求めてきている。また薬局はすべての処方せんに対応できるよう、麻薬・輸液などの特殊製剤などもできる「完結型の薬局」を求めてきた。
 これに呼応して、日本薬剤師会は「薬局ガイドライン」を平成7年に作成、発表した。このガイドラインでは、完結型薬局を軸とした、地域分業を機能させることを骨子としている。
 麻薬や輸液などの特殊調剤の中に、生薬の煎じ薬調剤も入れている。

煎じ薬調剤の問題

 @調剤質がよごれて一般の調剤と同時では細心の注意が必要
 A調剤に時間がかかる
 B薬価が低い
 C先煎 後煎 沖服 など別包とするものがある

 「薬局」(南山堂)2003-7vol54-720ページに高島堂薬局の雨宮先生が煎じ薬の1日分の調剤所要時間を実測して掲載している。これは全生薬の全量をミックスしてから日数分に分割する方法をとっている。

処方名

構成生

薬数

処方

日分

所要

1日当

たり秒

葛根湯

  7

   10

 260

  26

小青竜湯

  8

   10

 280

  28

保険処方1

  5

   14

 360

  26

保険処方2

 10

   35

 960

  27

  この表では 1日分に約30秒かかることになる。(保険計算は入っていない)しかし、この製法でも、石膏や麻子仁・附子などは、後から分割しなくてはならないのでもつと時間がかかるはずである。
 日薬の薬局製剤委員会では、日数分の舟(一日分を秤とる器)に1生薬ずつ量って行くゆく方法を奨励しているので、もっと時間がかかることになる

 湯剤加算

144月の保険改正で、湯剤加算が500円から750円に上がった。

湯剤」とは2種類以上の生薬(粗切、中切又は細切したもの)を混合調剤したものをいい、患者が服用するために煎じる量ごとに分包する製剤であって、この製剤を自家製剤により調整した場合に1剤につき算定できる。(自家製剤とは、異なる剤形の医薬品を自家製剤の上、調剤した場合。軟膏どうし混ぜた時も。)
   厚生労働省の調剤報酬改定のQ&A(14年4月11日)の解釈では、カットされている生薬を使って煎じ薬を調剤した場合、単に計量混合加算とし、450円とすることとなってしまった。自分で生薬をカットした場合のみ湯剤加算ができるとした。
  保険調剤には薬価基準に収載されている品物を使わねばならないことになっているが、厚生労働省は薬価非収載品を使うことを前提にしている。
 自家製剤加算では、薬局で加工したものが、すでに薬価に収載されていれば自家製剤加算は取れないとしていることとも矛盾をしている

煎じ薬調剤への要望

  生薬から湯剤を作る事が、自家製剤なのか、計量混合なのかの言葉の規定でなく、実情にあった加算を要望したい。来年の4月の改正に向け、我々の窓口である、日本薬剤師会に要求してゆきたい。

@1剤中の構成生薬の数への配慮
A調剤日数への配慮
B別包の場合のこと   

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漢方煎薬の保険調剤・湯剤加算