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昨年の薬事法一部改正による、生物由来の医薬への対応がこの7月から施行されました。厚生労働省は、全勢力をこの生物由来医薬品の安全確保に費やしていましたので、今後残された課題を消化しようとしています。
1.コンビニで扱える医薬品の検討
委員会をつくり、検討して12月中にまとめ、4月には実施ということになっています。前回と同様医薬部外品にするというのが厚生労働省など薬事行政の思惑ですが、規制緩和の方では、医薬品のまま開放することを狙っています。
2.医療用医薬品の指定
厚生労働省内部で検討しています。要指示薬が廃止され、それに代わるものとして新設されるのですが、その範囲はきまっいません。この範囲がどの程度になるのかが心配されるところです。医薬品の流通は薬剤師の業務で、その流通手段について意見を言えるのも薬剤師です。日本薬剤師会の取り組みが左右するところだと思います。
漢方薬をめぐる動き
1・民間薬・ハーブ
平成11年に『「セルフメディケイションにおける一般用医薬品のあり方について」−求められ、信頼され、安心して使用できる一般用医薬品であるために−
』が一般用医薬品承認合理化等検討会から中間報告され、東京で開かれた世界大衆薬大会(大会委員長上原大正製薬社長)で披露された。これを受けて今年の6月より「一般用医薬品としての生薬製剤(西洋ハーブを含む)の審査のあり方に関する検討会が立ち上がりました。46通知により、「専ら医薬品に使われるもの」に分類され流通が止まってしまった民間薬、食品として流通する道が残されたが、効能効果・用法用量が表記できない状態になっている数多くの民間薬を正常に戻せるよう意見を出しました。次回が予定されていますので報告できると思います。
2・局方に漢方エキス
第15改訂日本薬局方に、210処方に使われる生薬を収載する動きがあり、加工附子も収載予定になっています。これが実現しますと製剤中の附子の含量測定が確立するので、よりたしかな製剤につながるものと期待しています。局方への動きとして、漢方エキス剤の収載が採り上げられています。これだけ漢方エキス剤が使われるようになったのですから当然のことと思われます。局方というのはその時点での医薬品の適正規格ですから、やっと漢方薬が認められるということになります。現在有る「流エキス」「浸剤・煎剤」などの定義を改訂するのか、新規に規定するのか、生薬換算の定義などメーカー間で異なっているものの調整があったり、局方全体の検討も有りますが、実現に向けて動き始めています。(局方に収載されるのは、製品の前の原料エキスのことです)
3.210処方の見直し
210処方の見直しについては、多方面の意見の聴取が開始されました。日本薬剤師会の薬局製剤・漢方委員会では何度も薬局製剤の漢方の処方拡大とそのための製造承認基準に準ずる「210処方」の改訂を訴えてきました。210処方は正式名を「一般用漢方製剤承認審査内規」と言っています。改訂で追加の話が煮詰まりますと、削除品目も検討されると思われます。一般用のための基準ですから、メーカーが市販していない品目の削除が浮かび上がってくるでしょう。しかし薬局製剤の意義の1つに、メーカーの採算ベースに会わないようなオーファンドラッグの要素(多品種少量生産)が揚げられます。単に生産が少ないから削除するというのではなく、薬局製剤には現行のものが残るような手立てをしていただきたいと思っています。(薬局製剤の漢方薬の根拠は210処方にあると行政は見ているようなので心配です)
4.一般薬の根拠
一般用漢方薬の有用性の評価について
治療にEBMが言われ、東洋医学会でもその作業を行い、2002年9月に「漢方治療におけるEBM」という中間報告とその研究手法を発表しました。
一方一般用漢方薬に対してもその存在理由を明らかに示すべきであるという風潮が出てきています。それに対抗して、厚生労働科学研究費「医薬品等医療技術リスク評価研究事業」の一環として「一般用漢方処方の有用性評価(EBM確保)のための手法の確立に関する研究が開かれました。市販の漢方製剤を決めて、AUR(アクチャル ユーズト リサーチ)
(使用実態調査)を行い、満足度を調査しようという話になっています。実際行われるときには、市販エキス製剤を扱っている薬局の協力が必要となります。服用方法と養生まで行き届いた服薬指導ができる販売者とそうでない人の差が出ることにも、実験計画に盛り込むべきでしょう。
福島紀子先生 顧問に就任
福島紀子先生(共立薬科大学・社会薬学教室助教授・付属薬局薬局長)に10月1日付けで当協会の顧問に就任していただきました。先生は日本薬剤師会・薬局製剤・漢方委員で、薬局製剤を教育の場で積極的に取り入れてくださっています。
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